山形県南部、南陽市にある赤湯温泉は、開湯から930年余り。歴史のある、小さな温泉町です。
今、ここが「温泉ガストロノミー」の発信地として、日本はもちろん、海外からも注目を集めています。
その話題の中心となっているのが、リニューアルされた老舗旅館「山形座 瀧波」。
社長の南浩史さんを挟んで、右がシェフの原田誠さん、左が中川強さんです。
山形と新潟は県境を接していますが、食文化はかなり異なっています。
「新潟では鯉は観賞用ですが、山形では食べます」と、原田シェフ。
最初は食材の違いに驚かれたそうですが、何と、シェフは、その鯉をスペシャリテの1つに仕上げました。
料理名は「恋か愛」!鯉のアラからとったブイヨンと赤ワインを煮詰めたソースでいただきます。
原田シェフ、中川シェフという名料理人を揃え、「美食と温泉」という最高のコンテンツを携えて、南社長は、「豊穣の地、置賜を日本全国に、世界にアピールしたい」と、全国規模の食のフォーラムや有名シェフとのコラボレーションを開くなど、発信力を強めています。
「温泉ガストロノミーの赤湯」が、今、熱い。シェフやスタッフとともに、次なる構想を練る南さんです。
住所 山形県南陽市赤湯3005
店名 山形座 瀧波
電話 0238ー43ー6111
アクセス 東北中央自動車道 南陽高畠ICから車で10分程度。
取材・撮影 奥谷仁
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