天川村は、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成し、修験道の根本道場である「大峰山寺」や、信仰の道としては、スペイン・フランスの「巡礼の道」と、ここだけという「大峯奥駆道」を擁する、山岳信仰の聖地のような場所です。
この村が、今、一人のシェフによって、美食の地としても注目を集めています。
フランスの名店「ラ・グルヌイエール」でスーシェフを務め、帰国後、金沢の「レ・トネル」の立ち上げに携わり、「ミシュランガイド北陸2021特別版」で2つ星を獲得した砂山利治シェフです。

日本人の精神性に深く関わりがあると言われる山岳信仰は、自然を敬い、その懐に抱かれ、心の鍛錬の場とする人々によって、長く受け継がれてきました。
その伝統のなかで、砂山シェフとレストランマネージャー亜弥子さんによる新たな「流域料理」の物語が、紡ぎ出されようとしているのです。
アクセス 奈良市内から車で2時間程度。
SEN(セン)
奈良県吉野郡天川村川合267
URL https://sen-tenkawa.com/
文/宮川俊二
撮影/坂本憲司
Related Posts
2025-07-25
「鮨といえば宮城」を目指す、魚の匠と鮨職人
「鮨といえば宮城」、そう呼ばれるようになりたいと、仙台伊達藩に因み、江戸前ならぬ「伊達前」の鮨を全国にアピールしようと立ち上がった人達がいます。…
2024-11-20
四国一、人口が少ない町の「ロカンダ」へ ~徳島県勝浦郡上勝町~
急峻な山々に囲まれ、中央を勝浦川が流れる上勝町は、人口約1300人。四国で一番人口の少ない町です。しかし、この町には、面積の88.3%が森林という豊かな自然を生