レストランを訪れるとマネージャー・ソムリエの鈴木治人さん、マダムの敦子さん、打矢健シェフ、地元出身のスタッフ、皆さんに笑顔で迎えられます。
太平洋の波が打ち寄せ、どこまでも続くかと思われるような日本最大級の砂浜海岸、九十九里。
この海がもたらす豊かな幸を美食に昇華するイタリアン・レストランが「ウシマル」です。
広大な房総半島に、ただ1軒の本格レストラン。
東京都心から車で1時間あまりという地に、こんな美味しい料理をいただける店があるとは。
やはり、ここも一つの「奇跡のレストラン」と言えるでしょう。

レストランは、2023年3月、大規模な改修を行い、それまでの素朴な風合いの店舗から本格レストランに衣替えしました。

鈴木さんのワインやノンアルコールペアリングにも、さらに力が入ります。
食材は、ほとんどが房総半島で手に入るもの。
打矢シェフは、信頼する漁師さんから直接、魚介を仕入れています。

漁船の生け簀から店の生け簀へ。この日は、大きなアオハタが揚がっていました。
さっそく2つの調理法でいただきました。
この鮮度の良さ、コリコリ感は、都会のレストランでは味わえないものです。

打矢シェフは、都内のレストランで腕を振るっていましたが、都心のすぐ近くにありながら、広がる房総の大自然に惚れ込み、移住。今では、房総半島の海や山の恵みを最もよく知る料理人の一人と言ってもいいでしょう。
ハーブは自家菜園から。
キノコもシェフ自ら近くの山で採取して調理します。
料理に使う塩も九十九里の海水からという徹底ぶりです。

房総半島の自然を丸ごといただくような打矢シェフの料理。
さあ、召し上がれ!

ぽっと心にも灯をともすような、また、帰ってきたくなるレストランは、ゲストとスタッフの笑顔が溢れています。

アクセス 圏央道と銚子連絡道路 松尾横芝ICから約6km
レストラン ウシマル
住所 千葉県山武市松尾町木刀1307-2
URL https://ushimaru.biz

文/ 宮川俊二
写真/ 奥谷仁