諭史さんとともに微笑んでいる男性。この後、ご紹介するフランス料理店「RAVI」のオーナーシェフ山下一宇さんです。実は、お二人、母親同士が同級生ということで、高校時代には、山下シェフも「大八」でアルバイトをしたことがあるそうです。
山下シェフも、この季節には鮎をコースメニューに取り入れています。
山下一宇さんは、1987年生まれ。小学校の卒業文集に、将来は料理人になりたいと書いていたほどの料理好きです。高校卒業後、辻調理師専門学校でフランス料理を学び、渡豪。シドニーの名店「TETSUYA’S」などで修業し、フランス各地のレストランを巡って帰国。東京・五本木の「ボン・シュマン」や名古屋の「ラ・グランターブル ドゥ キタムラ」で研鑽を積み、2020年に地元で「RAVI」を開業しました。
故郷・郡上の自然と人が生み出す食材の素晴らしさに惹かれた山下シェフは、生産者との繋がりを大切に、フランス料理の技法を活かした料理で注目されています。
山下シェフは、この日、鮎をミルフィーユ仕立てにしました。身を三枚におろし、内臓を使ったペーストを焼いて挟み、キュウリ、トマトのジュレ、梅酢で作ったソースを注ぎます。オレガノの花を添えて、華やかに香り立つ一皿の出来上がりです。
吉田川がもたらす「川の恵み」に感謝しながら、その清流を守り、自然との共存を図ってきた郡上の人たち。城下町で育まれた伝統と文化に、フランス料理で新しい風を吹き込む山下夫妻。郡上の町の魅力がまた一つ増えたようです。
RAVI
住所 〒501-4211 岐阜県郡上市八幡町中坪3-4-1
電話 0575-65-5558
https://www.instagram.com/ravi_2020_gujo/
アクセス 東海北陸自動車道郡上八幡ICから車で約10分
大八
住所 岐阜県郡上市八幡町肴町883
電話 0575-65-3709
取材/撮影 奥谷仁
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