2024年1月1日に発生した最大震度7の大地震は、能登半島を中心に甚大な被害をもたらしました。さらに、同年9月には豪雨が被災地を襲い、早期の復興を一層難しくさせています。
能登地方は、自然が豊かで産物にも富み、独自の文化を求める旅の目的地としても魅力がいっぱいです。
TREASURES OF JAPANでは、株式会社ピアトゥーの協賛を得ながら、月日とともに忘れられがちな被災地の現状を皆様と共有するイベントを企画しました。
第1回は、石川県七尾市能登島で有機栽培による野菜作りをされ、赤土の土壌から生み出される四季の野菜で料理を彩る「NOTO高農園」高利充・博子夫妻をお招きしての「美味しく食べて『能登』を応援する食事会」です。
都内のミシュラン3つ星レストランをはじめ、全国の有名店で使われている「NOTO高農園」の野菜。お二人は、他の業種から転職した、いわゆる新規就農者です。石川県出身の高利充さんは、現場監督のようなかたちで、九州・福岡の「道の駅」を担当したのが、野菜との出会いだそうです。博子さんは、鹿児島県生まれで、福岡の広告会社に勤務。25年程前、就農研修で訪れ、赤土の魅力に惹かれた能登島で、化学肥料を使わない有機栽培の野菜作りを始められました。
2024年1月の地震では自宅兼作業場が壊れ、15haの畑はあちこちで崩落や地割れが生じました。さらに、9月の豪雨では畑の一部が冠水し、作物が流されました。
畑の修復や灌水設備の復旧には、まだ数年かかるという厳しい環境の中、全国からの注文に応えて、真摯に野菜作りを続けていらっしゃいます。
高農園の野菜とは様々な業態の店で出会いますが、今回、さすが菰田シェフ!と、感動したのが「ポタージュスープ」です。野菜は、新鮮でパリッとした状態で使われることが多いのですが、ここでは赤土野菜の滋味をコクのあるポタージュスープに仕立てていらっしゃいます。
秋野菜の植え付け前、貴重な時間を割いて上京してくださった高夫妻、その野菜の魅力を引き出す菰田シェフ、食と旅が好きな皆さん。3者が一堂に会して、語り、食べる・・・ここから、また新しい旅が生まれそうです。
NOTO高農園
石川県七尾市能登島百万石町27-3
URL https://taka-farm.com
震災復旧の目処が立つまでは、農園へのご訪問はご遠慮ください。
※直接農園での販売はいたしておりませんのでご了承ください。
4000 Chinese Restaurant
東京都港区南青山7-10-10 パークアクシス南青山7丁目
TEL 03-6427-9594
URL minamiaoyama4000.jp
文/宮川俊二
撮影/奥谷仁
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