陸中海岸の中央部、宮古湾に抱かれるようにして佇む「浄土ヶ浜」は、その名にふさわしく、まるで極楽浄土の風景をそのまま現世に映したかのような景勝地です。白く滑らかな流紋岩が敷き詰められた浜辺と、穏やかに広がる群青の海面。その静けさは、訪れる人の心をそっと洗い流してくれるようです。かつてこの地を訪れた修験者が、そのあまりの美しさに「まるで極楽浄土のようだ」と感嘆し、浄土ヶ浜と名付けたと伝えられています。かの宮沢賢治も「うるはしの海のビロード昆布らは寂光のはまに敷かれひかりぬ」という歌を詠んでいます。

アクセス 道の駅「みやこ」より車で約10分。(浄土ヶ浜第一駐車場)
そこから徒歩15分程度。
撮影日時 2025年4月30日 午前7時〜午前9時
気温 10℃

文章/坂本憲司
写真/坂本憲司